中学生作家・鈴木るりかさんをおすすめする3つの理由
最近話題の中学2年生の書いた小説『さよなら、田中さん』を、中1長女と読んでみました。
実は3年前から、我が家ではお馴染みの彼女。
出版されたと聞いては見逃せません。
鈴木るりかさんを知ったきっかけ
年度末で寺子屋塾も大忙しなんですが、このタイミングで…次女が胃腸炎( ;∀;)
我が家の子ども達は非常に丈夫なため、13年間、胃腸炎経験はゼロ!
長女出産後は、赤ちゃん雑誌を目を皿のようにして読みまくり、下痢嘔吐の対処法など読んでいたはずなのに…これっぽっちも覚えてなくて、全く対応が対応が分からず困りました…。
牛乳+ココアを飲ませてしまって、次女ちゃんゴメンナサイ(汗
そして私も人生初の胃腸炎を味わってしまい、3日間ほぼ絶食を経てようやく復活です…。
それにしても、食べないと体重は減るものの、体脂肪って減らないんですねぇ。
そんな闘病生活?の中の、読書タイムでした。
さて、この本は元々『12歳の文学大賞』の受賞作品に、短編を加筆して編集されています。
我が家は長く、読売こども新聞を取っていたので、『12歳の文学賞』の受賞作品は毎年読んでいました。
『12歳の文学賞』は、小学生だけが応募できる小学生のための新人公募文学賞です。
彼女は4年生から6年生まで、連続3年間大賞を受賞していたので、記事になるたびに、長女がとても興味を示していました。
「同じ小学生なのにスゴイ!カッコイイ!」と映ったようで、自分も書いてみようかな?と思ったり(書いてないですが)、知的な刺激になったのは確かな様子です。
今回もこのニュースを知って、是非とも買って欲しいとねだれて購入しました。
おすすめする理由1・高い語彙力
読み始めてすぐ、高い語彙力に感心しました。
ことわざ、慣用句などはもちろん、ちょっとした古典的な言い回しなど、次から次へと出てきます。
普段小中学生が読んでいる、最近の児童向けの文学よりも、難しい言葉が使われています。
これには長女もすぐ気づいて、「何でこんなに言葉知っとるん?!」と、語彙力の差を実感していました。
読んでる本の量だけでなく、本の質も違うんだよと、長女には説明しましたが、これがきっかけで読書の幅が広がってくれたら、嬉しいですね。
おすすめする理由2・魅力的なキャラクター作り
次に感心したのが、魅力的なキャラクター作りです。
レビューなどを見ると、極端なキャラクターだと感じる人もいるようですが、私は逆に、キャラクターとしてまとめる力に感心しました。
特に、たくさんの大人が出てきますが、14歳が大人を描写することは非常に難しいと思います。
個人的には、いろんな知識を持っている、ちょっと不思議な設定の担任の先生の、「知識のある大人」を書ける筆者の知識、に脱帽でした。(ややこしい)
実は、私もこどもの頃、かなり小説を書いていたのでわかるのですが(笑)、大人のキャラクタ作りって難しいんですよね。
それを大人が読んでも、不自然さを感じさせないどころか、魅力的に描けることに力を感じました。
おすすめする理由3・深い観察力
最後に、深い観察力。
子どもって、大人が気づいていないだけで、何でもよく見ているんだなと、強く感じました。
ちょっとした大人の理屈、子どもには分からないだろうと思っているような不条理。
るりかさんは、表現する力があるから、本にできています。
でも、世の中の他の子だって、うちの子だって、きっと同じように見えているはず。
ドキッとする場面も、たくさんありました。
「そうだよね、子どもはちゃんと気づいて、傷ついてるんだよね」と、親目線で、目頭が熱くなる場面もあります。
「こどもの頃は、私もそう思っていた…」と、古い記憶を揺すぶられる描写も多くありました。
最後の短編は中学受験を扱っていて、本当に同じような雰囲気のご家族が身近にあり、現実と区別がつかないくらい、リアルに感じました
そのお母さんの描写は、中学受験はしなくても、勉強を頑張ってもらいたいと思っている親なら、ドキッとすること間違いなしです。
はい。
私はドキッとし過ぎて、我が子への接し方を改めようと反省させられました(^^;
読んでもらいたい層
まず、同年代の小中学生たち!
きっと、うちの子なんかは、この本を読んで、「そーだそーだ!大人は分かってくれない!」と思っているに違いない、と思いました。
そういうのを感じるのも中学生らしくて良いかなーと、ひたすらそんなことを考えていた、ひねた子どもだった私は思っています(笑)
そして、小中学生の保護者世代の方!
自分がこどもの頃持っていた気持ちを思い出したり、子どもの心の世界の扉が開ける一冊です。
まとめ
鈴木るりかさんの『さよなら、田中さん』は、小中学生だけでなく、保護者さんにもおすすめです。
高い語彙力と表現力を味わって、自分も!と幅を広げるのも良し!
子どもの世界をリアルに味わうのも良し!
読むと前に進みたくなる、すてきな一冊ですよ。
それでは!
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