田舎の公立中学のデメリット
新年度も始まりましたが、春休みはいかがお過ごしだったでしょうか。
我が家の春休みは、1歳年下の東京のお友達が中学受験の合格祝いで、一人で遊びに来ていました。
都心の中学受験組、田舎の公立中学組の2人を見ていて感じたこと、公立中で1年過ごしてみて感じていることを、今日は書いてみたいと思います。
目次
我が家が中学受験しなかった理由
理由は簡単で、私が楽をしたかったから(笑)
中学受験は母親の受験、とまでは思ってはいませんが、私が面倒を見るとろくなことが無いことが分かっていたからです。
と言うのも、実は失敗談がありまして…。
小学生の頃、長女がスポーツに打ち込んでいたのですが、つい親の方が本気になってしまいました。
何とか上手くしてあげたいと必死になったものの、子どもは思うように練習しません。
連日のバトルに疲れ切ってしまい、結局スポーツからも撤退しました。
しかし、離れてみて気づいたんです。
「小学生に本気でやれ!と言ったって、無理だ(爆)」と。
ごく普通の小学生が一生懸命やったって、たかが知れているんです。(だから、親は本気を出していないと思い、怒ってしまいます)
スタートが遅れていても、本気で頑張っている中学生の伸び率は本当にすごいんです。
小学生の間はとにかく楽しく、本気でやるのは中学生からで十分!(ただし、オリンピックレベルでは別。ここで書いているのはせいぜいインターハイレベルです)
小学生でも伸びる人は伸びますが、それは精神年齢が育っている、というのもあります。
中学生でも伸びない人は、精神年齢が幼い。ズルして休もうとするばかり。
結局、何でも「上手くなりたい」と思う気持ちと、「どうやったら上手くなるか」を考える頭が無いと、結果にならないことに、スポーツやお稽古事を通して学びました。(私がw)
で、受験。
こちらも、自分で「受かりたい」と思って、勉強に向き合えるレベルに精神年齢が育っていないと、無理です。
うちの子自身が興味が無いし、お友達と同じ中学行きたいと言うし、私も自分で勉強してくれる高校受験の方が楽だからそっちで良いよね、と。
よくある公立出身の高学歴な人のように、「私だって公立中→公立高で、別に不自由しないし~」ってなノリでした。
私立からの大学進学先を見ても、私の母校の公立高校からの進学先と変わらず、それなら安いコースで良いじゃん~ってなところです。
それも確かにありなんですが、2年生になった今、デメリットもいろいろあるなぁを思い始めました。
公立中に飽きてきた
1年生の終わり頃から、長女が言うようになってきました。
「もうあそこの中学は、十分かなって気がしてきた」
本当~~~に勉強をしない学校で、部活部活部活!な典型的田舎の公立中。
授業が全然進まない割りに、テスト前になると駆け足で理解不足、結局学力をつけることには役立っていません。
それでも、『愛すべき馬鹿』的なノリで、学校自体の雰囲気は良く、クラスも非常に仲が良くて楽しくて、「中学校楽しい~♪」と言っていた長女ですが、勉強をさせてもらえないのは困る、と。
授業で理解したいのに、肝心の授業を、みんなが先生とおしゃべりして潰そうとする。(これも雰囲気は楽しい)
テスト前だから勉強したいのに、朝練も夕練も、土日だって部活がある…。
長女の要領が悪いのもあるのですが、勉強は二の次のようなので、しっかり理解したい長女は納得いかない様子です。
長女に関しては、過去記事もどうぞ♪
田舎だけど、中学受験をした方が良いタイプ
大学進学を考えているけど、引きずられやすいタイプ
親として見ていて思うのは、そんなことを言う、長女も引きずられています。
周りから比べるとしっかり勉強はしていますが、目的地が違うと意味がありません。
クラスの半数も大学には進学しません。
進学先が違う人と、同じことで安心していたらダメなんです。
もし、大学受験を想定していたり、学部が限られるような職種を考えているならば、同じ目的の人たちの集団に入ってしまう方が楽でしょう。
公立中でも進学塾に通っていたら、学校がだらだらでも、引きずられにくいかなーとは思います。
でも私立受験せずに節約しても、中1から進学塾入ってお金かけてたらあんまり意味が無いかも…。
内申点が取れないタイプ
他には寺子屋のお子さんで、中学受験を決めて転塾された男の子もいました。
その子はすごく算数が好きで、もっと専門的に勉強したいと言うものの、公立中だと絶対に周りに流されて遊んでしまうのが明らかだったので(笑)、受験を決めたそうです。
男子校の、数学マニアやクイズ研究会みたいな中に入りたいそうですw
恐らく、公立中の先生では、この子の才能をじっくり見てあげることはできないですし、同じような仲間も見つからないと思います。
それにこのタイプは、忘れ物や授業態度で内申点も取りにくいので、公立に進むと、才能はつぶれ、受験できる高校のレベルは下がり、メリットがありません。
内申点については、過去記事もご参照ください。
主体的に学習に取り組めないタイプ
女の子で受験を迷われていた方は、公立でも大丈夫じゃない?と言ったこともあります。
真面目に提出物を揃えてくるし、先生とも仲良くなるタイプ。
公立中でしっかりと内申点は取ることができるでしょう。
ただし、言われたことをこなすタイプなので、今のままだと内申点で公立のトップ高に入れても、そこのカリキュラムについていけないかも、とは思います。
公立トップ高のカリキュラムは、こぼれていく生徒に救いの手は差し出さないので、自分から手を伸ばしてしがみついていかないと、一気に落ちこぼれになります。
もちろん、これから主体的に学習することを身につけてもらうのですが、こなすことが変えられないならば、私立のカリキュラムの方が効率よく大学受験に向かえると思います。
(ただし、主体的に学習することを身につけていないと、大学受験の先でうまくやっていけるかは疑問なので、私は主体性を身につける方に力を入れたいです)
先生の異動
昨年度は校長先生も担任の先生も、かなり先進的な効率重視の考え方で、非常に安心感がありました。
今年度は校長先生異動。
新しい先生は、古き良き時代を体現したような先生で…ガッカリ。
部活の顧問の先生も一部変わり、話が長いのと団体行動大好きだそうで…。
ああ、そう言えば長女って、小学校から良い先生に恵まれてきたけど、世間的に公立の先生ってこうだよね…ということを、思い出してしまった4月でした。
また、田舎では先生不足のため、臨時の先生の出入りも、親が思っている以上に多いようです。
夫は私立の一貫校だったので、先生の異動が無く同窓会などがhotだし、先生への尊敬の気持ちも、公立育ちの私とは全然違うと感じます。
私が思い出話をすると、苦手だった先生の苦労話ばかりですが、夫から出てくるのは、尊敬できる先生の話や、本当にデキるスゴイ奴の話なので、そういうところにお金と時間を払って通う価値があるんだろうと思いました。
田舎に住むと世界が小さい
東京のお友達とTVを見ていると、「あ、あれ○○ちゃん!」と声が上がります。
Eテレで子どもが沢山出てくる番組に、学校のお友達が出演しているようです。
更に、「○○って番組には、妹のクラスの子がレギュラーで出てる」と、こちらも有名な子供向け番組。
うちの子たちにしたら、TVの世界はフィクションの世界に近いので、お友達が出ている!ってことに、まず衝撃です。
私が子供の頃は、アニメの『CITY HUNTER』のEDの実写の新宿を見て、マンガと同じくらいフィクション的に捉えていました。
しかし、23区内在住だった夫は身近な風景として都庁や御苑を見ていた、と同じくらいの違いです。(って、例えが返って分かり難いw)
とにかく、子どもって世界が狭いわけです。
田舎の子どもにとって、学校と近所の大型スーパーくらいが世界で、親もその世界の中でパートしていたりすると、そういう選択肢でしか将来を見られないわけです。
でも都会の子どもって、もっと世界が広いんです。
その選択肢を知らないまま、狭い世界で一生を終える人が、田舎には沢山います。
本当に沢山います。
そういう人が大半だと思っても良いくらいです。
寺子屋に通わせている、お母さん達だって言います。
「女の子はどうせ将来、○○のレジのパートくらいしかしないから、勉強できなくても大丈夫だよね」って。
親がいくら世界を広げてあげようと思っていても、そういう世界に浸かっている子供たちの中で育ってしまうのは、やはりデメリットです。
…はい、長女の世界も狭いです(´・ω・)
東京出身のパパ、東京に10年住んでた(どころか世界20か国くらい行ってる海外好き)ママ、と暮らしているのに、長女は超保守的な田舎の子どもですw
本人がこういう感じだと、進学先としていろいろな可能性を提示しても、いろんな職種を見せてあげようとしても、はい、全く興味をしめしませーんw
更には「えー、こわい」だの言っとります。
環境…恐るべし、です。
それに比べると、東京のお友達の行動範囲の広さや、将来へ向けての視線の先なども、全然違うと感じました。
大学などが身近にある分、進学への気持ちも向かいやすいようです。
うん、長女は大学なんて見たことないよね…。
田舎の公立育ちのメリット
長女は受験していないものの、スポーツに打ち込んでいたので、小学生生活は受験生並みの忙しさだったので、参考になりません。
なので、寺子屋のお友達に、典型的な田舎のメリットっ子がいるので、彼女をご紹介します。
その子は寺子屋以外の習い事も無く、小学生の間は本当にのびのびと、放課後は近所の子と公園や家の周りで遊んでばかり。
異年齢の子のお世話もよくしていて、昔ながらの子どもらしい生活をしていました。
毎日外で遊んでいるので、遊びの工夫も上手。
長女も「あの子は遊びを考えるのが上手」と言うくらい、遊びまくっていましたw
で、遊びの工夫が上手な彼女は、自由研究の内容も毎回、興味深いんです。
着想力があるというか、どんな本にも載っていないネタを、ちゃんと自分で考えて自分で実行してまとめています。
お母さんが多忙で手伝ってはもらえず、子どもらしい稚拙さはあるので、学校での優秀作品には選べていませんが、アイディアがすごいと、私は毎回感心しています。
書き方は、大きくなる中で学んでいけば身につけることができます。
しかし、着眼点は言われたことをやっているだけでは、育てられないと思います。
寺子屋では、スピーチコンテストや、天声人語まとめなどで、時事問題について書く課題もありますが、そこでも「そうきたか」と思う内容で攻めてきます。
とは言え、こちらもまだまだ未熟なので、ツッコミどころ満載ですがw
でも、そのことができるのは、たくさん時間があって、たくさん遊んできた彼女だから、だと思います。
後、体力があります(笑)
中学生になって、意外と必要なのが体力です。
外で遊びまくっていた彼女は、スポーツ経験が全く無くても、体力勝負の勉強会でも負けませんw
ここぞという時は、ものすごい馬力で仕上げてきます。
彼女がこのまま、お勉強の作法を身につけて、トップ校へ進学し、大学へとなった場合、新しい世界に、新しいものを生み出すような役割を担えると思います。
そして我が子には、是非、彼女から良い刺激をもらってもらいたいものですw
まとめ
我が子は2年目になって、そろそろ中学校に飽きてきたみたい。
公立中は向き不向きもあるので、選べるなら、選ばないのもアリかも。
先生、という面ではもちろん私立だと思います。
田舎の公立中の世界は狭く、その中にいることに慣れてしまうのはデメリット。
とは言え、田舎ならではの環境で、将来が楽しみな子もいます(^^)/
ここまで書くと、次女には中学受験させるの?と思われそうですが、それも…しないかな…。
何てったって、私自身が面倒なので、自分でやってくれる高校受験で良いかなーと、現時点ではまだ思ってます。
残り2年の中学生活で、その方針が変わるかな?!
それではハッピーなおうち学習を☆彡
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