小数が苦手に効果あり!小学生たちが自分で理解して克服できたドリル
この夏は、6年生チーム、小数の徹底理解に取り組んでいます。
中学生の数学で最初の関門は、小数と分数の計算。
中1の数学の最初は正負の計算ですが、小数と分数を正しく理解していないと大小で混乱し、負の数の計算ができません。
小学生時代、数字だけなら小数の計算できていた子たちでも、文字式や方程式で文字が入ったとたん、途方に暮れることが続出します。
今回は中学生たちが「6年生でやっておいて良かった!」と絶賛する、現在の6年生が取り組み中の、効果抜群の小数ドリルについてご紹介します。
小数でケアレスミスがあるお子さんは、もしかしたら理解不足のところがあるかもしれないので、ぜひ中学生になる前にチャレンジしてみてください(^^
小学生が小数の苦手を克服するドリル
隂山メソッド愛用中の寺子屋なので、使うのはもちろんこのドリル!
このドリルの優れている点は、
●基礎から順番に取り組むことで、どの部分でつまづいているか分かること
●つまづく原因の小数点の打ち方を、何度も繰り返し練習できること
●同じプリントが3枚続くので、しっかり理解しているか判断しやすいこと
●タイム計測の欄があるので、集中してしっかり解くこと
です。
同じプリントが続くことは、ネットなどで批判的なご意見も目にしますが、私はこの繰り返しに価値があると思います。
3枚やって内容を見ると、本当に理解してるのか、たまたまうまくいっているのか、その子の能力の判断に役立ちます。
3枚繰り返す内に、計測タイムが縮むのも、自分のレベルが上がっていることが実感できるので、子ども達にとってもやりがいのあるプリントになっています。
※ちなみにプリントに書かれている目標タイムは、厳密なものでもないので、あまり気にしなくて良い旨、隂山先生にお会いした際に直接うかがっています♪
小学校で習っている小数、本当に理解してる?
教室のお子さん方を見ていると、小数の計算で間違えるパターンがいくつかありました。
①計算問題が解けない。小数点が位取りだと分かっていないので、何となく数字を足し引きしている。
「3.4-1=3.3」などと、平気で書いてしまう。
例題を見ながら解いたり、問題によっては偶然正解することもあるので、「意味が分かっていない」ことに本人も気付いていません。
私の周りでは、このケースが意外と多いように感じます。
小数の単元が終わってしまったら、あまり扱わないのもあって、ご家庭や学校でも気づいていない場合もありそうです。
②10進数が身についていないので、10倍、10分の1倍という作業が理解できない。
①の位取りはルールとして何となく覚えて作業できる子でも、「2.3×10」や「2.3×0.1」などで、小数点の位置がおかしくなります。
大人からみると、一番簡単なケースやん!と思うのですが、慣れていない子ども達には、小数点が移動することが理解できません。
実はここで引っかかるお子さんが、要注意!と個人的に思っています。
寺子屋では①の計算がクリアできており、コツコツとまじめに取り組んで、そこそこ勉強ができている子が、ここで引っかかるケースが多いです。
要領よくやり方を覚えて計算はできるので、テストで間違えても、大人は「ケアレスミスだね」で済ませてしまいがちです。
点の位置だけなので、何となくでやり過ごすことも可能です。
できていないことを恥じて、隠して逃げてしまう女の子ほど、ここができていない…ケースを何度も見てきました(^^;
③小数が何を意味しているか理解していない。
更に要領よく、①や②の計算は、ルールさえ覚えてしまって間違えないのですが、1より小さい数の理解ができていません。
例えば、0.7が1を10個に分けた7個分だとイメージができていないので、線分図で位置を示すことができません。
計算の得意な子でも、文章題になったら解けないパターンです。
割合の問題が理解できないのも、ここと関連します。
「しょうすうプリント」はスモールステップ
このドリルでは、小数のしくみや計算の練習を、21段階に分けて練習します。
7ステップずつに分かれていて、初級レベルは小数のしくみや、足し算ひき算を、筆算で練習する3年生レベルです。
中級は位のしくみや、倍のトレーニング、かけ算やわり算も入ってくる4年生レベル。
上級は小数×小数、小数÷小数などの5~6年生レベルとなります。
まず1ステップ目では、1より小さい数があることを線分図で確認します。
じ、実はここで引っかかる6年生続出…。
その後も、小数の表し方で、「2Lと0.3Lをあわせたら」などの問題が、図が付いて続くのですが、も~~~これが本当にありがたい!
計算だけじゃわかりにくい、6年生の小数の理解度が、一目瞭然です。
昨年、割合の問題で立式ができても、計算ができずに答えが出せなかった子ども達。
初級レベルの問題を1つずつ確認していくことで、小数のあつかい方に慣れていき、その後の計算もずいぶんスムーズになりました。
基本の理解、本当に大切です(^^;
そして次にありがたい問題だったのが、中級の11ステップ目、小数の倍のトレーニングです。
ケース②で書いた、「15×0.1」「15×0.01」などの問題ですが、ここの解き具合を見て、10進数が厳しい子を見つけることができました。
まさかここで、と思っていたので、このプリントにとても助けられました。
そして、中級レベルをていねいにクリアしていくと、半年前は全然解けなかった小数÷小数ができるようになっています。
上級なんて、絶対に解けないだろうな~と不安に思っていたのですが、あれ?誰もつまづかない?!
少し前までは、小数の計算が全くできなかった子どもたちが、根気よくていねいに小数点を打つようになり、ちゃんと理解して正解するようになりました(^^)/
わり算の練習をしなくても、その前の内容ができるようになれば、自然とできるんだ!と感動でした。
おすすめの取り組み方とそのペース
寺子屋では、1週間に1ステップと決めています。
1ステップに、『きほんプリント』1枚と、『くりかえしプリント』3枚がセットになっているので、1週間で4枚します。
「1枚やって答え合わせ」を4日間行います。
「きほんプリント」で、ポイントを確認して練習します。
これが1日目。
「くりかえしプリント」が3枚。
3日間取り組み、正答率UPと時間短縮を目指します。
ドリルごと渡しても、指示したページを正しくすることが困難な子も多く、やったかどうか自分で判断できない子も多いので、プリントを切り離して1回分をセットにして渡しています(^^;
ところが!
この4ページが、裏表2枚に収まってくれれば楽だったんですが、3ページにわたってるんです…。
こんな感じに。
4ページ目が、次のステップの1ページ目と裏表のため、1ステップず切り離せない構造で、苦肉の策として上の2枚だけ切り離し、4ページ目は印刷して宿題にするようにしました。
そうすると、次のステップの1ページ目の前に、前のステップの4ページ目がついてきます。
せっかくなので、次の週に教室に来た時に、この4ページ目でテストすることにしました。
ここで全問正解しないと、翌週にやり直しというルールにしています。
宿題のチェックもして、確認テストもすると、「偶然うまくできた」は皆無です。
テストって嫌がるかな?と、心配もしたのですが、自分でしっかりとお家で取り組んでいます。
中学受験しないのんびりした公立小の子たちでも、自分で読んで取り組める解説と、問題のボリュームなので、本当にありがたいです。
そして割合で散々、「立式できるのに計算ができなくて正解しない」悔しさを味わっているので、解けるようになりたい気持ちも膨らんでいます♡
まとめ
中1の数学で最初に困るのは、小数と分数です。
小数を正しく理解していないと、正負の数で大小がわからなかったり、「両辺を10倍して整数にする」などの処理ができません。
6年生の内に正しく理解して、扱えるようになっておきましょう。
うちの長女や、中学生クラスのメンバーが口をそろえて「やっていて良かった♡」というのが、この教材。
5年生のときは割合の問題で、小数の計算が壊滅的だった子たちが、6年生になった今、スモールステップで弱点を克服しています。
お子さんが読んで理解できる解説も秀逸ですし、まちがえた問題を大人が見てみると、意外な弱点も見つかります。
ケアレスミスは、理解不足がどこかに潜んでいる可能性大!
ぜひ、6年生のうちにチャレンジしてみてくださいね(#^^#)
それではハッピーなおうち学習を☆彡
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